蔵出しみかん
日本農業遺産に登録
下津蔵出しみかんは日本農業遺産に和歌山県として初めて認定されました。
平成31年度3月現在、全国で15地域、
わが国において重要かつ、伝統的な農林産業を営む地域と定義されています。
自然豊かな地域で、下津町独自の石積技術を利用した急斜面の段々畑には
土壁の貯蔵庫が点在しています。
12月に収穫したみかんを、年明けまで貯蔵する際、
土壁と木箱が湿度と温度を一定に保つことで、みかんをじっくり熟成させます。
先人達が、400年前から磨き築き上げてきた技術と伝統を受け継いでいます。
みかん発祥の地 橘本神社
下津町にはみかんとお菓子を奉る、橘本神社があります。
その境内には橘の木が植えられていています。
日本書紀によると、
田道間守が病気静養中の天皇の命により、今の中国大陸にある、
延命長寿効果のある果物(非時香菓)をとりに行くことになりました。
香菓『橘』を見つけるまで10年、帰国したときには帝は崩御され、
使命を果たせなかったことを悔やみます。
御陵に報告の後、香菓を手に入れた気候風土に似ている土地を探し、
熊野古道沿いの下津町橘本に『橘』を植えました。
橘本神社では四月には菓子祭り、10月にはみかん祭り
が行われ、大勢の人で賑わいます。