【蔵のお話】蔵出しみかんの蔵の構造|なぜ土壁はみかんを美味しくするのか?

「蔵出しみかん」の、あのまろやかで凝縮された甘みは、一体どこで育まれるのでしょうか。その答えは、収穫を終えたみかんが静かに眠りにつく、特別な場所にあります。
私たちまごころ産直みかんのみかんが、極上の蔵出しみかんへと生まれ変わるための心臓部、「土壁の蔵」をご案内します。
畑のすぐそばに、蔵は立つ
私たちの蔵は、みかんを育てた畑のすぐ側にあります。これは、収穫後のデリケートなみかんを、できるだけ早く、そして優しく運び入れるための先人の知恵。
それだけでなく、みかんが育ったのと同じ山の空気、同じ風を感じられる場所こそが、最高の蔵出しみかんへと熟成させるためには、果実にとって最も自然なのではないかと考えています。
蔵に運び入れる前の収穫作業はこちらで詳しくお話しています。

伝統の技が光る「呼吸する」土壁

蔵の外観を覆うのは、分厚く塗られた土の壁です。
この壁こそが、天然の空調システムとして、中のみかんを外気の急激な変化から守ってくれます。
空気が湿度の高い日には水分を吸い込み、乾燥した日には放出することで、みかんの鮮度を奪う乾燥や腐敗の原因となる結露を防ぎます。
まさに、蔵全体が“呼吸”することで、美味しい蔵出しみかんを育むための、天然の揺りかごとなっているのです。
みかんを守る、木箱と棚

蔵の中へ足を踏み入れると、整然と並んだ木製の棚と、そこに納められた無数の木箱が目に飛び込んできます。
収穫された蔵出しみかん用のみかんは、この通気性の良い木箱に入れられ、一つひとつ棚に収納されます。
木の呼吸がみかんをやさしく守り、棚に並べて隙間を確保することで隅々まで空気が行き渡り、一粒一粒のみかんを長期間、健康な状態で貯蔵することを可能にしています。
先人の工夫が生きる、蔵の内部構造
蔵の中は、真ん中に一本の通路が通り、その両脇に天井まで続く棚が並ぶ、シンプルながらも機能的な構造になっています。
この設計のおかげで、大量のみかんを効率よく保管できるだけでなく、蔵出しみかんの品質を左右する貯蔵中の品質チェックや箱の入れ替えといった重要な作業を、スムーズに行うことができます。
自然の力と、人の目による管理

蔵の柱には、温度計と湿度計が静かに設置されています。
土壁という自然の力に多くを委ねながらも、決して任せきりにはしません。
日々のわずかな変化も見逃さないよう、人の手と目で環境を常に確認します。この自然と人の共同作業によって、一箱一箱のみかんが最高の状態で熟成され、極上の蔵出しみかんへと仕上がっていくのです。
みかんを照らす、やわらかな灯り
蔵の中を照らすのは、煌々とした蛍光灯ではなく、裸電球のやわらかな灯りです。
薄暗く、どこか懐かしいこの穏やかな光の中で、みかんは何ヶ月もの間、静かな眠りにつきます。
ここで過ごす時間こそが、収穫直後のフレッシュなみかんの酸味を、角の取れたまろやかな甘みの蔵出しみかんへと、その味わいを静かに深めていくのです。
蔵で行われている作業はこちらで詳しくお話しています。

土壁の蔵は、ただのみかんの保管庫ではありません。
それは“みかんの味を育てる空間”であり、先人から受け継がれてきた知恵の結晶です。 皆さまにお届けする一粒の蔵出しみかんには、この蔵でみかんと向き合った豊かな時間と、その力を支える私たちの想いが込められています。
\まごころ産直みかんの/
